冷凍・解凍カラギーナンゲルの品質改善に対する高圧力と蔗糖の効果:第一報 カッパーカラギーナンとイオタカラギーナンの比較
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概要
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冷凍・解凍後のゲルの品質改善に対する高圧力と蔗糖の効果を調べるため,0,5,10,20%の蔗糖を添加したカッパーおよびイオタカラギーナンゲルを作成し,-20°C,0.1~686 MPaの高圧力下で冷凍した。200~400 MPaでは,高圧処理中には凍結しなかった。圧力解除時に,急速に圧力移動凍結した。その結果,破断応力は減少したものの,圧力移動凍結したカッパーカラギーナンゲルの氷結晶は小さく,解凍後の離漿が少なかった。従って,圧力移動凍結が冷凍カッパーカラギーナンゲルの品質向上に効果があった。一方,イオタカラギーナンでは,全ての冷凍処理後のゲルで氷結晶跡は見られず,解凍後の離漿も少なく,未処理のゲルに近い品質を保っていた。従って,イオタカラギーナンは,カッパーカラギーナンより冷凍耐性が優れていることがわかった。また,両ゲルへの蔗糖の添加は,冷凍ゲルの解凍後の品質の向上に効果があった。
- 一般社団法人 日本調理科学会の論文
一般社団法人 日本調理科学会 | 論文
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