スチームコンベクションオーブンの加熱モード別エネルギー消費量比較の試み
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
水,バッター生地,食パンを試料とし,スチームコンべクションオーブンの7種類の加熱モードを用いて加熱速度,消費エネルギー量,力学特性を比較した。(1)水温上昇速度,バッター生地の凝固速度,食パンの焦げ速度とも熱風モードに比べてスチームを併用したコンビモードの方が速くなった。(2)180℃の熱風モードを基準とした単位時間当たりの消費電力量は,280℃熱風では1.87倍となり,コンビモード(スチーム100%)では3.62倍(180℃),3.95(280℃)倍となった。(3)180℃の熱風モードを基準とした水,バッター生地加熱時の消費電力量は,280℃熱風では1.37~1.44倍となり,コンビモード(スチーム100%)では2.41~3.01倍となった。(4)食パンの焦げ速度は,庫内温度を180℃から280℃に上げると6倍以上となり,一定の焦げ色にするための消費電力量は庫内温度180℃の1/2以下となった。(5)熱風モードでは加熱時間が長くなると乾燥して硬くなる傾向があるが,コンビモードでは食パンの力学特性の変化が速いにもかかわらず長時間加熱しても硬化が少なかった。
- 一般社団法人 日本調理科学会の論文
一般社団法人 日本調理科学会 | 論文
- 環境に配慮した食生活に関する調査
- 水素化物発生原子吸光法による豆腐中セレン含有量と大豆原産国との関係
- すまし汁塩味調味における認知・行動科学的計測
- 高圧力下で冷凍したゲル状食品の物性と微細構造に関する研究
- クエン酸浸漬・高圧力・加熱処理によるユズのペクチン,物性,組織の変化に関する研究