アミロース含有率の異なる米を用いた粥の力学的特性と口中感覚,咀嚼筋電位
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概要
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本研究では,アミロース含有率の異なる高アミロース米,中アミロース米,低アミロース米,もち米を材料米とし,米重量に対して一定の加水量で調製した粥試料の力学的特性と官能評価,咀嚼時の咬筋筋電位の関係を検討した。その結果,粥飯塊のテクスチャー特性で硬く,凝集性が小さい,また,粥飯粒のひずみ-荷重曲線より,低ひずみ領域における荷重が顕著に大きい高アミロース米粥試料は,他の3種類の粥試料よりも,有意に咀嚼時にかたく,口中でべたつかず,まとまりにくいと評価された。また,咀嚼開始から嚥下開始までの咀嚼時筋電位測定では,咀嚼回数,総筋活動量は,硬い高アミロース米粥試料のほうが,軟らかいもち米粥試料よりも大きい傾向を示した。しかし,総筋活動量が少ないもち米粥試料の咀嚼動作1回の平均筋活動量,平均振幅は,高アミロース米試料よりも有意に大きな値を示した。
- 一般社団法人 日本調理科学会の論文
一般社団法人 日本調理科学会 | 論文
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