社会的混合の観点からみた居住者属性による近隣効果に関するヘドニック分析:東京都区部における所得階層分布に着目して
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概要
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本研究の目的は、居住者属性が地域の価値(地価)に与える影響を定量的に明らかにし、社会的混合のあり方を探る上で重要となる近隣効果の実態を明らかにすることである。本研究では特に、近隣効果の空間範囲や属性の偏り度合い、地域特性による影響の違いなどについて着目した。はじめに空間単位の分析に用いる街区単位での居住者属性の推計を行った。続いて、東京都区部を対象として所得階層に着目した実証分析からは、近隣の低所得層割合が負の影響を及ぼしていることが明らかになった。ただし、その効果の空間範囲や影響の仕方は条件によって一律ではないことも示された。今後さらに検討すべき点や配慮すべき点も残されているが、本研究で得られた知見は望ましい居住環境や混在化のあり方の議論に貢献すると考えられる。
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