静岡中心部の都市改造計画における既存街路構造の評価の変遷に関する研究:「通り」を中心とした都市づくりの意識に着目して
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概要
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静岡は徳川家康によって建設された城下町都市であるが、現在駿府城の天守閣は失われ歴史的建造物も多くは現存していない状況である。しかし江戸時代の街路網が近代以降も踏襲されたり、かつて商業の中心であった町人町が中心商店街として発展し続けたりと城下町時代以来の「通り」に対する強い意識とも言うべき都市づくりの理念が継承されている。そこで本研究では静岡における歴史性を再認識することを目的として、近代以降に行われた都市計画事業において、各時代の整備計画や都市改造事業における計画者の既存の都市構造に対する評価の変遷を通して「通りの意識」はどのように継承されたのかを明らかにしている。これによって「歴史まちづくり法」のように都市の歴史性を歴史的建造物などの「モノ」にのみ見出していくのではなく、都市構造やそれを生み出す構想などといった「システム」や「意識」にまで拡大して捉えるという新たな解釈のもと、「モノ」としての歴史的要素を持たない都市においても歴史的まちづくりの視点を取り入れた都市づくりが展開される可能性を見出した。
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公益社団法人 日本都市計画学会 | 論文
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