市民提案によるハード整備へのまちづくり助成制度の課題と効果
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概要
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近年、市民提案によるハード整備への助成ニーズの高まりがみられる。しかしソフトなまちづくり活動への助成と違い、ハード整備への助成特有の課題があると考えられる。以上の背景より、本研究では市民提案によるハード整備への助成制度および実施された事業の実態を把握し、助成制度の課題と効果を把握することを目的とする。市民提案によるハード整備への助成を行っているファンド団体にアンケート調査を実施し、以下の結論を得た。 1.殆どの団体では外部者を入れた審査を行っており、公開審査も約半数の団体で実施していた。審査プロセスにおいて約18%の団体は整備予定地への現地訪問を実施し、約40%の団体はハード整備特有の支援を提供していた。 2.実施された事業では、私有地を対象としたものが約8割を占め、これらは景観形成や歴史保全を目的に個人や企業が住宅を改修するケースが多かった。一方、公有地を対象とした事業では、事業目的が多様で、NPOや自治会といった地域に根付いた団体による事業が多かった。 3.課題では、ハード施設の維持・管理運営に問題がある、効果では、住民ニーズに即した地域共有財産ができるとの意見が最も多かった。
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公益社団法人 日本都市計画学会 | 論文
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