東京都心商店街における家族経営型店舗の都市環境変化への対応に関する研究:麻布十番商店街を事例として
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概要
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開発圧力が高い東京都心部に位置し、一方で家族経営型店舗が多く現存する伝統ある麻布十番商店街に着目し、周辺都市環境が変化し商店街の役割が変化している中で、家族経営型店舗がそれに対しどのように対応し経営を維持しようとしているのかについて整理・分析する。研究の方法としては、商店街内の家族経営型店舗の商店街環境変化に対する対応を把握することを目的とし、各家族経営型店舗の商店主(21名)に商売史と生活史を伺うオーラル・ヒストリー調査を採用した。研究の結果以下が明らかとなった。21店舗の家族経営型店舗は、変化対応型店舗、自然適応型店舗、影響無し型店舗に分類される。時代変化型店舗が対応した商店街の変化としては、女性客の増加、土産目的の増加、人通りの増加であり、一般的な対応としては低価格・小規模商品の新規開発である。自然適応型の店舗は、食べ歩き目的の増加に対応していた店舗であった。影響無し型の店舗は、近隣型商店であり、かつ経営者は高齢、後継者はいないといった状況であり、経営改革に消極的である。結論としては、食料品小売業店舗に関しては商店街の観光地化に適応しているものの、その他の業種に関しては対応は難しい。
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公益社団法人 日本都市計画学会 | 論文
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