英国における都市計画を通じたCO2排出量削減に関する一考察:分散型エネルギーネットワークと熱導管接続義務に着目して
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概要
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本研究は、低炭素型都市づくりを都市計画との連動で実施している英国に着目し、CO2排出量削減のための都市計画の果たす役割を、特に分散型エネルギーの導入とその接続に着目し明らかにすることを目的とする。研究は、英国における分散型エネルギーの必要性を国、地方都市圏別の低炭素型都市政策をレビューした上で、人口20万人以上の都市とロンドンの自治体の低炭素方針を明らかにする。さらに、分散型エネルギーシステム導入の方針と課題を、ケーススタディを通して明らかにする。結果、エネルギー序列に従い、Lean:エネルギー需要の抑制、Clean:コジェネ・地域冷暖房、Green:再生可能エネルギーの順に協議を行う都市圏が多いものの、特にロンドンでは分散型エネルギーの導入を積極的に行っていた。ロンドンでは4自治体は熱導管接続義務を課していたものの、実現に向けては、政策策定のための支援、不足するエネルギー専門家の派遣、資金での支援が必要であることが明らかになった。我が国でも都市開発における計画目標設定の必要性と熱導管接続の必要性とエネルギー価格低減に向けた取り組みを行政との連携の上に進めていくことが必要である。
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