住宅地滲出型商業集積の形成過程とその要因に関する研究:原宿地域・青山地域・代官山地域を事例とした時空間分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年、大型商業集積周辺の住宅地で急速に商業店舗の出店が進み、新たな商業集積が形成されている。本論文では、その様な商業集積を住宅地滲出型商業集積と呼び、詳細な店舗データを用いて時空間的な視点からその一連の形成過程、業種構成上の特徴に関する分析を行った。住宅地内部における、無秩序で過度な集積は住環境上の問題につながる可能性をはらむ。この様な望ましくない商業集積の形成を防止するため、本研論文では以下の事を明らかにした。住宅地滲出型商業集積の空間的な拡大、高密度化は集積過程の早期に形成される小規模な集積から始まる。その要因には、地域内主要道路沿道の商業集積や、住宅地滲出型商業集積の発展に伴う周辺の賃料上昇がある。住宅地と住宅地内の商業集積の境界が曖昧なままで集積形成がなされるため、飲食店の様な住宅との共存上の問題の起こりやすい店舗と、住宅との混在化が進む。住宅地内において、この様な集積が望ましくないとされる場合には、既存の地区計画制度や用途地域制度では十分とは言えず、より詳細な計画単位、制限内容を柔軟に組み合わせることで、適切な誘導・規制を図っていく必要があると考えられる。
- 公益社団法人 日本都市計画学会の論文
公益社団法人 日本都市計画学会 | 論文
- Maximal Covering Location Model for Doctor-Helicopter Systems with Two Types of Coverage Criteria
- 神奈川県高座丘陵における放棄された谷戸の水路の水質変動について
- 地域防災計画支援システム構築を通した地域防災計画の策定プロセスの提案:千葉県市川市での試み
- アジアの開発途上国における都市コミュニティ開発活動の実態と展望に関する一考察:バンコクのコミュニティ組織協議会の事例を通して
- マザーレイク21 計画(琵琶湖総合保全整備計画)における河川流域単位の試み