脳動脈瘤塞栓用コイルのデリバリーワイヤーについての研究
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概要
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【目的】脳動脈瘤塞栓中のコイルやマイクロカテーテルの挙動は,それらの特性だけではなく,コイルのデリバリーワイヤーの特性も影響する.5 種類のコイル,Axium Helix(Axium),Deltaplush(Deltaplush),ED coil Extrasoft(ED),Galaxy Complex Xtrasoft(Galaxy),Target Ultra(Target)のデリバリーワイヤーの弾性と変形の特徴を研究した.【方法】コイルを電子秤上に固定し,離脱部から30 mm(20 mm)近位のデリバリーワイヤーを把持して,固定部と把持部の距離をそれぞれ15 mm(10 mm)になるまで屈曲させたときの反発力を測定した.また,デリバリーワイヤーを30 mm から屈曲させた時の形状を観察した.【結果】Axium,Deltaplush,ED,Galaxy,Target の反発力(×10−3N)は30 mm 群で平均3.822,4.41,2.548,3.136,4.018,20 mm 群で7.105,9.996,4.312,5.488,6.174 だった.また,屈曲時の変形はAxium,ED,Target の3 ブランドで滑らかな連続性の曲線を示し,Galaxy,Deltaplush は先端から約10 mm で非連続的な強い屈曲を示した.【結論】安全かつ有効な塞栓術を行うために,コイル選択する際にはデリバリーワイヤー先端の特性も理解しておくことが必要と考える.
- 特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会の論文
特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会 | 論文
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