術後外来通院中の老年期頭頸部がん体験者・家族へのがんリハビリテーション看護
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概要
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目的:頭頸部がんの術後は,社会生活や食生活に影響する様々な障害を抱える.さらに退院後の生活で障害を得た現実に直面し,体験者・家族は苦悩を抱えたまま生活している.本研究では,外来でパターン認識の過程を共に辿ることで,新たに障害を得た老年期頭頸部がん体験者・家族に生じる変化を探求する.方法:実践的看護研究で解釈学的・弁証法を採用し,Newmanの研究のガイドラインに沿った.参加者は,手術を受け退院後1年以内にある頭頸部がん体験者と家族で,現在困難を抱え研究の趣旨に書面で同意が得られた者である.結果:70歳前後の通院中の頭頸部がん体験者とその妻4組に2~3回の面談を実施した.頭頸部がんの体験で現在最も関心のある出来事を表出した参加者は,自己洞察から夫婦のパターンを認識し,家族間・他者へのケアリングがみられた.その後,がんサバイバーとして生きる今後の道程を語ると,新たな視点で生きるまでに変容した.結論:参加者らは,老年期に障害を得てもなお,がんと共に生きる今後の人生を創造するに至った.本看護インターベンションは老年期に新たな障害や困難を抱えた頭頸部がん体験者・家族へのがんリハビリテーション看護,そして通院時の支援としても意義が大きい.
- 公益社団法人 日本看護科学学会の論文
公益社団法人 日本看護科学学会 | 論文
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