Suffering調査票の開発
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概要
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本研究の目的は,がんに病む対象者の苦悩を測定する40項目の自記式質問紙「がん患者苦悩尺度」を洗練し,その信頼性と妥当性を検討することである.調査は2000年9~12月,167名を対象に行った.対象群の内訳は健康者群100名,がん対象群67名であった.健康者群の有効回答数は90名(90%)であった.がん対象群について,有効回答数は59名(88.1%)であった.なお,内的整合性,構成概念妥当性を検討するうえで,がん患者苦悩尺度の開発の際のデータの一部(N=242)をあわせた301名の分析を行った.がん対象群について因子分析(主成分分析,Varimax回転)を行い,因子負荷量が0.4以下の項目等を吟味し,最終的に32項目に絞ったものをSuffering調査票とした.本測定用具の信頼性について,テスト-再テストの結果,r=0.80(p<0.01)で安定性が確認された(N=28).クロンバックのα係数は0.92であり,がん患者苦悩尺度に比べ内的整合性が高まった(N=301).基準関連妥当性について,SDSとの相関係数はr=0.33(p<0.05)であり,低い相関が認められた(N=57).MACにおけるFighting Spiritsとの相関係数はr=−0.33(p<0.05)で低い負の相関が認められ.Helpless/Hopelessとはr=0.65(p<0.01)で高い相関が認められた.
- 公益社団法人 日本看護科学学会の論文
公益社団法人 日本看護科学学会 | 論文
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