正常眼圧緑内障早期発見を目的としたFrequency Doubling Technology視野計の予防医療導入の検討
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概要
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目的:諸外国に比べ日本人には正常眼圧緑内障(NTG)が多い.40歳以上の国民の5.78%が緑内障と報告され,その2/3がNTGと言われるが,進行するまでNTGは視力も良好・自覚症状も乏しく早期発見が困難なため緑内障は中高年の失明原因第1位となっている.NTG早期発見には眼底写真だけでは不十分なため,簡便に計測出来るFrequency Doubling Technology(FDT)視野計の予防医学導入を検討した.方法:対象は,健診受診者238人(22~72歳;平均43.0歳):男性88人(22~71歳;平均46.5歳)女性150人(22~72歳:平均41.0歳).238人全員がFDT視野検査・眼底写真・眼圧の3検査を受け,一つでも明確な異常を認めた者には眼科受診を勧めた.緑内障の診断は受診先の眼科医に委ねた.結果:FDT検査により30人の視野異常を認めた.うち10人が眼科受診し7人が「緑内障」および「緑内障疑い」と診断された.7人のうち5人は明らかな眼底異常を認めたが,1人はごく軽度の眼底異常のみ,もう1人は眼底異常を認めなかった.また,7人中4人は従来の視野計では検出できない早期の「緑内障疑い」であった.一方,FDTで異常を認めず眼底写真で異常を認めた者は12人.うち8人が眼科受診したが「緑内障疑い」が1人認められたのみであった.結論:FDTは早期から鋭敏にNTGを検出でき,予防医療に導入可能と思われる.眼底写真との併用で有用性が増すものと考えられる.
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Japan Society of Ningen Dock | 論文
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