運動中に心室細動を発症し,虚血解除後も心室細動が誘発されたAED蘇生例
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概要
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症例は46歳,男性.元来健康であったが,マラソン中に心室細動(VF)を発症し,自動体外式除細動器(AED)により心肺蘇生をなされた.心機能は正常であり,精査目的で冠動脈造影検査を施行したところ右冠動脈近位部に高度狭窄を認め,同部位への経皮的冠動脈ステント留置術を施行した.術後3カ月目に電気生理学的検査を施行したところ,右室流出路(RVOT)からの連続刺激で再現性をもってVFが誘発可能であり,2次予防目的で植込み型除細動器(ICD)植え込み術を施行した.ピルジカイニド負荷試験でブルガダ型心電図への変化を示し,イソプロテレノールで抑制可能な右室流出路起源の心室性期外収縮(PVC)が頻発したことから,VF発生のメカニズムとしてブルガダ症候群の関与も考えられた.運動中にVFを発症し,虚血解除後もVFが誘発可能であった症例を経験したので報告する.
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