職域における大腸小腺腫の経過観察の検討
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概要
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松下健康管理センターにおいて全大腸内視鏡検査(TCS)を受け, 5mm未満の腺腫が発見された830例をTCSのみで経過観察を行った単独群, 便潜血検査(FOBT)を併用して行った併用群に分類し, さらに併用群をTCS受診契機でFOBT陽性群と陰性群に分類し, それらの癌腫もしくは5mm以上の腺腫(要治療病変)の出現率とその腫瘍長径を同時期にTCSを受け腺腫を認めなかった群と比較検討した。単独群と陽性群においては要治療病変出現率は有意に高かったが腫瘍長径には差がなかった。陰性群においては要治療病変出現率に差はなく腫瘍長径は有意に小さかった。また各群の平均TCS間隔は単独群が21ヶ月, 陽性群が27ヶ月, 陰性群が52ヶ月だった。この経過観察方法は要治療病変が発見されるリスクを考慮しながら必要以上の検査を回避でき, 効率的な観察方法であると考えられた。
- 一般社団法人 日本消化器がん検診学会の論文
著者
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