水痘様皮疹を呈したLangerhans細胞組織球症の1例
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概要
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新生児,女児。生下時より体幹と四肢に丘疹がみられ,翌日には水疱と痂皮が出現した。初診時,体幹と四肢に散在性に淡褐色痂皮を伴う丘疹を認めた。生検組織で真皮上層に腎臓型の核をもつ組織球様単核球が密に浸潤していた。免疫染色でS-100蛋白とCD1a,langerinが陽性であり,特異な皮疹からCongenital self-healing reticulohistiocytosisを疑ったが,画像上,胸腺腫大と肺病変を認めLangerhans 細胞組織球症多臓器多発型(Langerhans cell histiocytosis multi-system multi-site type)と診断した。プレドニゾロンを投与後,皮疹と肺病変は消退したが,胸腺腫大は変化を認めなかったため,生後4ヵ月から多剤併用化学療法を施行した。胸腺は一旦縮小傾向にあったが再増大し,再寛解導入療法を行ったところ現在は寛解状態を維持している。
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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