腹膜浸潤を伴った顆粒細胞腫の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
50歳,女性。約10年前から,腹部に皮下腫瘍が出現。徐々に大きくなってきたため,当院受診。受診時,腹部に直径7cmの皮下腫瘍を触知し,下床との可動性は無く,弾性硬。CT上,臍部やや右寄りに長径7cmのhigh densityな腫瘍性病変を認め,腹直筋部は肥厚していた。生検を施行し,顆粒細胞腫と診断した。腫瘍摘出術を施行した。術中,腹膜への浸潤を認めたが,肉眼上,腹腔内臓器との癒着は無かったため,腹膜まででの切除とした。病理組織上,腹膜の全層が腫瘍細胞で置き換わっている部位も認めた。術後10ヵ月で再発を認めた。Fanburg-Smithらの組織学的悪性の診断基準を満たさないため組織学的異型であるが,腹膜への浸潤を認めることや,術後に再発していることから臨床的悪性と診断した。
- 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会の論文
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
- ―カラーライブラリー―巨大脂漏性角化症の1例
- 輪ゴム絞扼が原因であった皮膚潰瘍の1例
- In vivo共焦点レーザー顕微鏡を用いた扁平母斑に対するレーザー治療の効果検討
- 乳幼児アトピー性皮膚炎患者を対象とした低刺激性スキンケア製品(シャンプー,泡状洗浄料,乳液)の使用試験
- 1家系4世代にみられた色素失調症