アラセプリルによるStevens‐Johnson Syndromeの1例
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概要
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57歳,女性。近医にて高血圧,高尿酸血症を指摘され2006年11月15日よりアラセプリル(商品名:セタプリル<SUP>®</SUP>),11月16日より,アロプリノール(商品名:サロベール<SUP>®</SUP>),ニフェジピン(商品名:セパミットR<SUP>®</SUP>),クエン酸カリウム・ナトリウム(商品名:ウラリットU<SUP>®</SUP>)を処方され内服を開始した。12月5日より38°C台の発熱,全身に疼痛を伴う紅斑が出現し,同時に口唇,口腔内にびらんが生じ拡大してきたため,12月8日に当院当科へ紹介受診となった。初診時には全身皮膚にflat atypical targetと粘膜疹を認めた。病理組織学的に表皮の壊死性変化を認め,Stevens-Johnson syndromeと診断した。プレドニゾロン1.0mg/kg/dayの投与を開始したところ軽快を認め,ステロイドを漸減中止した以後も再燃を認めなかった。原因薬剤の検索としてパッチテスト,DLSTを施行したところアラセプリルのみが陽性であった。文献的に検索し得た限りでは世界で初めてのアラセプリルによるStevens-Johnson syndromeと考えられた。
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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