アジソン病に生じた著明な色素沈着を伴った苔癬型薬疹の1例
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概要
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51歳,男性。顔面,舌,上肢の色素沈着,全身倦怠感,急激な体重減少を主訴に近医内科を受診し,副腎結核によるアジソン病と診断された。ハイドロコルチゾン,イソニアジド,リファンピシン,エタンブトールによる治療開始後約2ヵ月ごろから,色素沈着が増強し,そう痒感も伴ってきたため,当科を紹介受診された。色素沈着の強い部分より生検術を施行したところ,扁平苔癬の組織像を認めた。抗結核薬を中止したところ,そう痒感の消失,角化の軽快を認めた。パッチテスト,DLSTでは陰性であったが,エタンブトールによる内服誘発試験にて皮疹が誘発されたことより,エタンブトールによる苔癬型薬疹の可能性が示唆された。
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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