第XIII因子製剤投与とステロイドパルス療法を必要としたHenoch‐Schoenlein紫斑の1例
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概要
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17歳,女性。初診の1ヵ月前に前駆症状なく下肢に紫斑が出現し,徐々に増悪した。腹痛,関節症状も伴うようになり近医を受診し,Henoch-Schönlein紫斑が疑われたため当科を紹介された。病理組織学的に白血球の核破砕を伴う血管炎の像を認め,血液検査では凝固第XIII因子活性が著明に低下していた。ステロイド全身投与を開始したが治療に抵抗性であり,腹部症状や蛋白尿は軽快せず紫斑はさらに増悪したため,凝固XIII因子製剤を併用投与したところ諸症状に改善がみられた。尚,腎生検にて半月体形成性の紫斑病性腎症を認めたためステロイドパルス療法が追加された。本症と凝固第XIII因子活性との関連について考察を加えた。
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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