陰部に生じたアポクリン腺癌の1例
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概要
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88歳,男性。初診の約3年前に,陰部に湿疹様病変が出現したが自覚症状がないため放置していた。2006年3月に当科に紹介され受診した。初診時,陰部にびらん,結節を伴った57×42mmの浸潤性紅斑を認めた。乳房外Paget病との鑑別を要したが,結節部直下に断頭分泌を伴う高分化型の腺癌を認めたことから,アポクリン腺癌とそのPaget現象と診断した。治療は広範囲切除術を予定したが,高齢で認知症を合併していたため家族は積極的な治療は望まず,原発巣の単純切除のみを施行した。自験例は高齢者における悪性腫瘍の治療の難しさを再認識させられる1例であった。
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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