悪性外毛根鞘腫の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
52歳,女性。平成17年6月頃より,右鼠径部のしこりと右大腿部前面の皮膚腫瘍を自覚していた。同年10月愛仁会高槻病院外科にて右鼠径リンパ節生検術が施行され,有棘細胞癌のリンパ節転移と診断された。皮膚原発が疑われたため,同年11月,同院皮膚科にて右大腿部皮膚腫瘍の切除生検術が施行された。その結果,有棘細胞癌が強く疑われたため,精査・加療目的にて大阪医科大学皮膚科に紹介となった。病理組織標本を再検討したところ,皮膚腫瘍はmalignant trichilemmoma(悪性外毛根鞘腫,以後MTと略す),リンパ節はmalignant proliferating trichilemmal tumor(悪性増殖性外毛根鞘性腫瘍,以後MPTTと略す)の組織像を呈していた。両者の組織像が異なるため,皮膚腫瘍部の組織のパラフィンブロックの切り出しを再度行い詳細に検討したところ,本症例をリンパ節転移を伴ったMTと診断した。
- 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会の論文
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
- ―カラーライブラリー―巨大脂漏性角化症の1例
- 輪ゴム絞扼が原因であった皮膚潰瘍の1例
- In vivo共焦点レーザー顕微鏡を用いた扁平母斑に対するレーザー治療の効果検討
- 乳幼児アトピー性皮膚炎患者を対象とした低刺激性スキンケア製品(シャンプー,泡状洗浄料,乳液)の使用試験
- 1家系4世代にみられた色素失調症