足穿孔症を契機に発見された脊髄髄膜りゅうの1例
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概要
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23歳男性。初診2ヵ月前に右踵に靴ずれが生じ,初診時には右踵に径17mm大の深い潰瘍を形成していた。同部には痛覚の低下があり,詳しい問診を行ったところ,患者は生後間もない時期に脊髄髄膜瘤で閉鎖手術を受け,以後も両下肢に軽度の神経障害を残していたことが明らかになった。神経学的に精査を行ったところ,両側S1以下の領域に知覚低下があり,X線撮影で第5腰椎の二分脊椎を認めた。以上の所見より,足穿孔症を契機に発見された脊髄髄膜瘤の1例と診断した。安静,下肢挙上,および外用療法で潰瘍は上皮化した。難治性の足潰瘍を見た場合,背景に脊髄・脊椎疾患がないか留意する必要がある。
- 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会の論文
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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