紅皮症を呈したAnaplastic Large Cell Lymphomaの1例
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概要
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51歳男性。初診時,紅皮症と高度の落屑,四肢・躯幹に数ヵ所の小潰瘍,潰瘍治癒後の色素脱失が認められた。皮膚生検組織像に大型の異型細胞が認められ,免疫染色の結果,anaplastic large cell lymphomaと診断された。sIL-2R高値,LDHの高値を認めた。腹部造影CTでは肝臓・脾臓に数ヵ所の低吸収域を認め,表在エコーでは両鼠径部・両腋窩に数個のリンパ節腫大が認められた。CHOP療法,VNCOP-B療法を施行したが治療抵抗性であった。sIL-2Rを始めとする検査所見,臨床症状はさらに悪化し,次いで血管内皮障害,DICを呈し死亡した。<BR>皮膚に見られるanaplastic large cell lymphomaの症状は結節型,腫瘤型,丘疹,浸潤性紅斑が多いが,自験例では紅皮症を示し,稀な症例と思われた。
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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