薬剤誘発性帯状ほう疹(スタチンは誘因となりうるか)
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概要
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帯状疱疹は加齢・基礎疾患・薬剤などによる細胞性免疫の低下が発症の誘因となる。一方,近年高脂血症治療薬であるスタチンは免疫抑制作用を持ち合わせていることが認知されている。我々は(1)当院で採用されている362薬剤のうち"帯状疱疹"として副作用報告のあった薬剤,(2)2001年1月から2002年6月まで帯状疱疹で入院していた患者76例の内服薬,(3)スタチン内服中の帯状疱疹患者の合併症,からスタチンが帯状疱疹の誘因となりうるか検討した。"帯状疱疹"として副作用報告のあった薬剤は副腎皮質ホルモン,免疫抑制剤,抗がん剤といったその免疫抑制作用が知られた薬剤のほかはスタチン(リピトール<SUP>®</SUP>2例,リポバス<SUP>®</SUP>1例,ローコール<SUP>®</SUP>5例)とオノン<SUP>®</SUP>のみであり、上記76患者のうちスタチン内服患者は10例であった。<BR>スタチンは日常良く用いられる薬剤であり,副腎皮質ホルモンや免疫抑制剤との併用も多いため帯状疱疹患者を診察する上で注意が必要である。
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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