トロポミオシンアレルギーが疑われた慢性じん麻疹の1症例
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概要
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32歳,男性。小児期にエビ,カニ摂取後に口唇腫脹・全身性蕁麻疹の既往があった。特に明らかな誘因なく全身性蕁麻疹が生じ,近医で抗アレルギー剤やステロイド剤などの内服薬を処方されたが効果を認めないため,当科を紹介され受診した。自己血清やオビソート皮内テストおよびアスピリン負荷試験は陰性であった。特異的IgEではダニ,エビ,ガでクラス3,カニ,ゴキブリ,ユスリカでクラス2陽性であり,プリックテストでもエビ,カニ,ダニ,ゴキブリで陽性を示した。さらにトロオポミオシン特異的IgEがクラス2と陽性を認め,自験例の蕁麻疹の発症にトロポミオシンアレルギーが関与している可能性があると考えた。治療は抗アレルギー剤に抗ロイコトリエン剤であるモンテルカストを併用したところ膨疹出現の著明な抑制を認め,現在経過良好である。
- 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会の論文
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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