高齢者に生じた水痘再り患の2例‐水痘再り患の診断におけるEIA法による水痘‐帯状ほう疹ウイルス抗体値測定の有用性‐
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概要
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55歳女性および74歳男性に生じた水痘再罹患の2例を報告した。2例とも基礎疾患を有し,ステロイドの全身投与を受けている間に小水疱ないしは水疱が少数散在性に出現した。臨床像,病理組織像および水痘-帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus,VZV)-IgG抗体高値より,水痘の再罹患と診断した。健常高齢者群,高齢帯状疱疹患者群,および高齢水痘再罹患患者群について,enzyme immunoassay(EIA)法により測定され,国際単位で表されたVZV-IgG抗体値を比較したところ,3群ともVZV-IgG抗体値は陽性であるが,健常高齢者群はほとんどが1万以下の値であるのに対し,高齢帯状疱疹患者群,および高齢水痘再罹患患者群では数万の値をとることが示され,EIA法によるVZV-IgG抗体値測定は臨床診断が困難になりがちな高齢者の水痘再罹患の診断に有用であると考えられた。
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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