神経線維腫症1型の手術における問題点―自験17症例の解析
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概要
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神経線維腫症1型は様々な臓器に多彩な症状を呈して進行する。Quality of life (以下QOL)の観点から約9%が社会生活に困難を認めることとなり,治療の開始が遅いとそのような状態になる可能性が高いことが示されている<SUP>7)</SUP>。治療の着手が早いと,よりよいQOLが得られると考えられる。皮膚病変についても,確実な治療が早期に行われるべきである。我々の経験した神経線維腫症1型17名の患者の腫瘍の大きさと年齢との関係,個々の問題点について検討した。患者は腫瘍が目立つ部位でなければ,大きくなるまで切除を希望しない傾向にあると考えられた。初回の手術に満足していない患者は,腫瘍を放置する可能性があり,機能障害を伴って初めて,治療を求める傾向があると思われた。患者教育の重要性と医療者の啓蒙が必要であると考えられた。
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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