リンパ管型スポロトリコーシスの2例―ヨウ化カリウムの再検討―
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概要
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症例1は68歳,女。右手の皮下結節より<I>Sporothrix schenckii</I>を分離した。イトラコナゾ—ル内服にて皮疹は縮小傾向を示したが消退しなかった。ヨウ化カリウム内服に変更したところ,2ヵ月で皮疹は瘢痕治癒した。症例2は85歳,女。初診の2年前より近医にて右前腕皮疹の治療を受けたが軽快しなかったという。スポロトリコーシスを疑ったが初診時の皮膚生検・培養で菌要素は確認できなかった。3ヵ月後,皮疹は拡大するとともに前腕中枢側に皮下結節が新生した。皮下結節の培養にて<I>Sporothrix schenckii</I>を分離した。ヨウ化カリウム内服にて治癒。ヨウ化カリウムは高齢者のスポロトリコーシス治療において,第一選択薬として有用であると考えた。
- 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会の論文
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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