スルピリンによるアナフィラキシー型薬疹の1例―ピリン系薬剤およびピリン疹の変遷を交えて―
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
22歳,女性。近医でスルピリン(メチロン<SUP>®</SUP>)筋注を受けたところ約5分後より全身に膨疹および軽度呼吸困難を生じたため,当院救急外来受診。ステロイドの点滴により諸症状はすみやかに消退した。スルピリンの皮内テストで陽性を示し,自験例をスルピリンによるアナフィラキシー型薬疹と診断した。ピリン系薬剤はその強力な解熱鎮痛作用から20世紀半ばまで頻用されていたが,1960年代を中心にピリン系薬剤による死亡事故が相次いだ。このような背景から近年ピリン系薬剤の使用頻度は減少しているものの,未だ解熱目的でピリン系薬剤の注射薬剤が使用されることは多く,アナフィラキシーショックの発症のリスクも念頭におく必要があると考える。
- 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会の論文
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
- ―カラーライブラリー―巨大脂漏性角化症の1例
- 輪ゴム絞扼が原因であった皮膚潰瘍の1例
- In vivo共焦点レーザー顕微鏡を用いた扁平母斑に対するレーザー治療の効果検討
- 乳幼児アトピー性皮膚炎患者を対象とした低刺激性スキンケア製品(シャンプー,泡状洗浄料,乳液)の使用試験
- 1家系4世代にみられた色素失調症