巨大Malignant Pilomatricomaの1例
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概要
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51歳,男性。左上腕伸側に直径10cm×8cm,高さ7cm,表面凹凸不整で一部にびらんを伴い,石灰化沈着物が付着した有茎性腫瘤を認めた。MRI像では浸潤傾向が強く,脂肪層を巻き込みながら一部筋膜を超えて浸潤する像を認め,腫瘍生検の病理組織所見では腫瘤は主に好塩基性細胞と陰影細胞で構成されており,好塩基性細胞巣には核異型や核分裂像も散見された。以上よりmalignant pilomatricomaと診断し,拡大切除術及び術後化学療法を施行した。Malignant pilomatricomaは特に初期の段階では悪性,良性の診断が困難で,過去の報告でも再発や転移によって初めて悪性と診断された例も少なくない。良性と診断し,単純切除した後も長期間経過観察し,再発するものには十分な拡大切除が必要である。
- 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会の論文
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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