民間療法におけるEBMの評価
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概要
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民間療法は,本来地域に伝承されるいわゆる補助療法と考えられ,食物,皮膚に塗布するもの,生活環境を変えるものなどが存在する。アトピー性皮膚炎はその経過が長期にわたり,皮膚炎の寛緩再燃を繰り返すため,数多くの民間療法が施行されている。しかしこれらの効果について科学的に検証されているものはみられない。EBMにより民間療法を検討評価するために,アトピー性皮膚炎患者の数,性別,年齢をコントロール群と一致させ,コントロール群と比較する内容で民間療法の有効性,安全性を科学的に解析した文献を検索した。しかし民間療法においてこのような統計調査はわれわれの調べた範囲では見出せなかった。民間療法の有効性,安全性を評価するためには科学的な解析に基づいた検証が不可欠であると考えられる。また不適切な民間療法を施行したことによって多数の副作用が生じた現状が報告されており,不適切な民間療法に関して再認識することが必要であると思われる。
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