小児に発症した後天性表皮水ほう症の1例
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概要
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5歳男児。平成13年12月,頬部に紅斑が出現し,同部位に水疱が生じたため,近医皮膚科を受診し,マイザー<SUP>®</SUP>軟膏を処方された。水疱は一時消失したが,増悪したため,当科に入院した。顔面,躯幹,四肢に浮腫性紅斑と緊満性水疱を認め,組織で表皮下水疱を認めた。蛍光抗体直接法にて,病巣部皮膚基底膜部にIgGとC3の線状の沈着を認め,さらに1M NaCl処理ヒト皮膚を基質とした蛍光抗体間接法にて,真皮側に線状の反応を認めた。また,正常ヒト真皮抽出液を用いた免疫ブロット法にて,290kDのバンドを認めたため,後天性表皮水疱症と診断した。小児発症である点と,ステロイドによく反応した点が,後天性表皮水疱症の典型例と異なっていた。
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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