放射線治療後に拡大切除術を行ったアポクリン腺癌の1例
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概要
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85歳,女性。30年前から左耳介下部に腫瘤があり,増大したため近医を受診した。皮膚生検でアポクリン腺癌と診断され,手術を勧められたが拒否した。約3ヶ月後に腫瘤が増大,疼痛と出血を伴うようになった。患者が切除以外の治療を希望して当院を受診した。初診時腫瘤は径 6cm 大であり,患者の年齢・腫瘍径と場所・患者の希望から,合計 69Gy の放射線治療を施行した。約3ヶ月後に縮小したので拡大切除術および植皮術を行った。初診から約2年経過したが,再発を認めていない。高齢化社会である現代において,放射線治療を外来通院で施行することは患者の QOL の向上につながる。さらに,本症例ではその結果,拡大切除を施行することができた。(皮膚の科学,12: 331-335, 2013)
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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