全身性エリテマトーデス患者にみられた皮膚クリプトコッカス症の1例
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概要
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66歳,女性。全身性エリテマトーデスとループス腎炎にてプレドニゾロンや免疫抑制剤の内服治療中に,左下腿後面に 2.5×4cm 大の皮下結節が出現した。病理組織所見では真皮上層から皮下脂肪組織にかけて無数の類円形菌体がび慢性に増殖していた。菌体は PAS 染色や Grocott 染色,Fontana-Masson 染色で染色された。さらに髄液の培養で Cryptococcus neoformans が同定されたため,続発性皮膚クリプトコッカス症と診断した。フルコナゾールを投与したところ症状は改善した。基礎疾患を有し,ステロイド剤の内服などで免疫抑制状態にある患者にこのような病変が見られた場合には,本症も念頭に置き精査することが必要であると思われた。(皮膚の科学,10: 159-163, 2011)
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日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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