非典型的な臨床症状を呈した好酸球性膿疱性毛包炎の1例
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概要
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60歳,女性。数ヶ月来,ステロイド外用薬や抗生剤内服に反応しない紅斑を繰り返し,当科を受診した。初診時,顔面にそう痒を伴い湿潤傾向のある紅斑を複数認めた。膿疱や中心治癒傾向はなかった。皮膚生検では毛包漏斗部の角層下膿疱と毛包の海綿状態,好酸球の浸潤,毛包周囲および血管周囲・脂腺へのリンパ球と好酸球の浸潤を認めた。インドメタシン 50mg/日の内服とタクロリムス軟膏の外用を開始し,1週間後には皮疹は軽快した。その後も再発を繰り返すが,同様の治療にて数日で軽快している。臨床像は非典型的であるが,組織像と臨床経過から好酸球性膿疱性毛包炎と診断した。好酸球性膿疱性毛包炎はときに非典型症状を来たすことがあり注意を要する。(皮膚の科学,10: 144-148, 2011)
- 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会の論文
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会 | 論文
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