ASC-US 症例における HPV-DNA テストと細胞像に関する検討
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概要
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目的 : ASC-US と診断された症例に HPV-DNA テストを行い, ハイリスク HPV 陽性群と陰性群での細胞像の違いを明らかにすることにより ASC-US の診断基準の狭義化を目的とした.方法 : 2009 年 2 月∼2010 年 4 月に当財団で施行した子宮頸部細胞診において ASC-US と診断された症例のうち, HPV-DNA テストを施行した 117 例を対象として, ハイリスク HPV 陽性群と陰性群の細胞像の違いを核所見と細胞質所見について比較検討した.成績 : ASC-US におけるハイリスク HPV テストの結果, 陽性 51 例 43.6%, 陰性 66 例 56.4%で陰性例が多かった. ハイリスク HPV 陽性群は陰性群に比べて, 核腫大 84.3%, クロマチン増量 80.4%, コイロサイトーシス 43.1%, 部分的な核縁肥厚 35.3%が有意に多く認められた.結論 : ASC-US と判定する際, クロマチン増量, 部分的な核縁肥厚, コイロサイトーシスの所見が不明瞭なものはハイリスク HPV 陽性である頻度が低く, NILM と判定してもよい可能性が示唆された.
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特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会 | 論文
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