トマト低段密植栽培での玉出し整葉による果実収穫期の短縮および果実内アスコルビン酸濃度の増加
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
トマト低段密植栽培では,高密植による相互遮蔽のために果房付近の光環境が著しく悪い.果実への光照射は果実の成熟期間や果実品質に影響するため,果房直上の葉を誘引して果房の受光量を高める玉出し整葉について検討した.その結果,果房付近の積算受光量は,玉出し整葉により第 1 および 2 果房で有意に増加し,第 2 果房における果実表面の温度も上昇した.光環境が改善された果房の収穫開始期も早くなり,果実中のアスコルビン酸濃度も増加したが,果実収量および糖度は有意に増加しなかった.以上の結果から,低段密植栽培における玉出し整葉は,光透過量が少ない株元側にある果房の積算受光量を高め,果実の成熟や果実中のアスコルビン酸濃度を高めることが明らかとなった.
- 園芸学会の論文
園芸学会 | 論文
- 液状マルチ資材の散布がコマツナの生育, 収量ならびに地温に及ぼす影響
- 生分解性鉢による育苗がトマトの生育ならびに養分含有率に及ぼす影響 : 第2報定植後の生育(繁殖・育苗)
- 生分解性鉢による育苗がトマトの生育ならびに養分含有率に及ぼす影響 : 第1報定植前の生育(繁殖・育苗)
- トマトの開花期における小花柄の脱離過程
- トマト果実の完熟後における小果柄の脱離組織の形態的変化