血液流動性に影響する食事因子の検討
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概要
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身体状況, 血液性状, 食事摂取状況 (栄養素, 食品群) 別に因子分析をして因子を抽出し, 血流速度との関連をパス解析により検討した.(1) 因子分析の結果, 身体状況の「肥満」「血圧」, 血液性状の「血中脂質」「血中タンパク質」, 栄養素等摂取量の「ビタミン・ミネラル」「エネルギー源」, 食品群別摂取量の「植物性食品」「動物性食品」の8因子が抽出され, 「血中機能性成分」「菜食主要食品」を加えた計10因子を得た.(2) 「血流速度 (全血通過時間)」に直接影響を与えている因子は, 血液性状から抽出された「血中脂質」, 「血中タンパク質」と食品群別摂取量の「菜食主要食品」の3因子であり, 脂質やタンパク質の血中濃度が高いことや豆類や緑黄色野菜の摂取量が少ないと, 血液通過時間を延長させ血液の流動性が低下することが示された.(3) 「動物性食品」は「肥満」と「ビタミン・ミネラル」に影響し, 「肥満」は「血中脂質」を介して「血流速度 (全血通過時間)」に影響していた. これらの因子が「血流速度 (全血通過時間)」を説明する程度は36%であった. 以上の結果は, 動物性食品の摂取を減らし, 豆類や緑黄色野菜を豊富に摂取する菜食では, 血液の流動性を高めることを示唆した.
- The Japan Society of Home Economicsの論文
The Japan Society of Home Economics | 論文
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