13Crステンレス鋼製部品ヘルドのすきま腐食に及ぼすアニオンの影響
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概要
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0.11~5.6 mM[Cl-]の溶液中,570 mV vs. SHE定電位保持した13Crステンレス鋼製部品ヘルドの成長性すきま腐食の発生と再不動態化に対する水道水成分である硝酸イオン,硫酸イオンおよび炭酸水素イオン(NO3-,SO42-,HCO3-)の作用を調査した.すきま腐食の発生は,[NO3-]/[Cl-]のモル比≧1または[SO42-]/[Cl-]のモル比>1にて抑制された.成長性すきま腐食は,[NO3-]/[Cl-]のモル比≧1または[SO42-]/[Cl-]のモル比≧6において再不動態化した.再不動態化に要する時間は,NO3-およびSO42-の添加濃度増加に伴って減少した.HCO3-は,すきま腐食に対する発生抑制および再不動態化が確認されなかった.これは,HCO3-が,成長性すきま腐食のすきま内液のpH 2.2にて,H2CO3形で存在するためと考えられた.NO3-,SO42-,HCO3-共存下のすきま腐食の再不動態化は,アニオン種に依存せず,pHC.C.上昇に伴う電流低下であり,pHC.C.>pHdが再不動態化条件である.
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