薄液膜下におけるガルバニック腐食の数値解析
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概要
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電解質溶液の液膜厚みが10~100 μmの場合の腐食速度は酸素拡散律速となる.更に液膜厚みが10 μm以下となった場合には液膜への酸素溶解速度が律速となる.このような薄液膜下におけるガルバニック腐食の数値解析モデルの開発を行った.このモデルでは,酸素のSalting-out効果,及び導電率,酸素溶解度と酸素溶解速度の温度依存性を考慮した.Fe/Znガルバニック電極を用いた塩水噴霧試験(SST)とサイクル腐食試験(CCT)を行い,ガルバニック電流の測定を行った.ガルバニック電流は,乾燥湿潤過程において最大値を示した.実測されたガルバニック電流は,数値解析結果と良く一致した.CCTにおける液膜厚みを数値解析により推定した結果,ガルバニック電流が最大となる液膜厚みは3~10 μmであった.
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公益社団法人 腐食防食学会 | 論文
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