不純物を制御したFe‐18Cr‐14Ni合金の過不働態腐食に及ぼす加工および熱処理の影響
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概要
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Fe-18%Cr-14%Ni をベースとして,0.5%Si, 1.0%Mn および C, P, S をそれぞれ 100 ppm 含む合金(Fe-18Cr-14Ni-0.5Si-1.0Mn-CPS 合金)をコールドクルーシブル法により製造し,過不働態腐食に及ぼす固溶化処理条件,均質化処理,熱間/冷間圧延,時効および冷間圧延と時効の組合せ処理の影響を高濃度硝酸中で検討した.これらはステンレス鋼の溶製時および構造物の製造時の条件を模擬した処理である.この結果,Fe-18Cr-14Ni-0.5Si-1.0Mn-CPS 合金の耐食性を劣化させる処理は[冷間圧延]+[時効]処理のみであることが判明した.また,耐食性の劣化原因を不純物元素およびミクロ組織の観点から検討し,P の粒界偏析の影響が大きいものと推定した.<Br>なお,Fe-18Cr-14Ni-0.5Si-1.0Mn-CPS 合金は高酸化性イオンを含む 5 kmol/m3 硝酸中で SUS304L 鋼と比較し優れた耐食性を示すことが判明した.
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