Ni電極表面におけるNi水酸化物膜の生成
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
アノード電位ステップ応答電流を解析することにより, Ni電極表面の酸化膜の形成機構を検討できることを示した.過渡電流は式i(t)=i0[1+(t/τ)]-1/2で表され, その1/i2 vs. tプロットから各電極電位φにおける時定数τが求まった. この時定数τおよびi02τ vs. φプロットから, 形成酸化膜の厚さと, 膜内イオンの総合移動度が得られた. 各プロットはいずれもよい直線をなし, 本解析法の妥当性を示した.Ni電極表面には, 電極電位φがφc=0.02 V vs. SCEよりアノード側にシフトすると酸化膜が形成されはじめ, その厚さは0.2~0.4 V vs. SCEの範囲において約1.3 nmになることがわかった. また, この膜内イオンの総合移動度はμ=9.9×10-20m2V-1s-1であった.
- 公益社団法人 腐食防食学会の論文
公益社団法人 腐食防食学会 | 論文
- 圧力平衡型外部照合電極による高温水溶液中の電位測定と熱拡散電位の評価
- アコースティック・エミッション(AE)による埋設鋼管の土壌腐食診断
- 光ファイバAE計測システムを用いたCBB試験中に発生する応力腐食割れの検出
- 山間部橋梁桁各部位の実測結露時間によるぬれ環境評価
- 火力発電プラントにおけるサイクル化学の最近の話題