健康な食生活の実践力育成における調理学実習のあり方に関する基礎的検討―調理担当女子学生の夕食実態をもとに―:―調理担当女子学生の夕食実態をもとに―
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1日の食事の中で最も食事内容が整っていると考えられる夕食に関する調査を行い, 日常の調理を担当している女子学生について以下のことが示唆された。<BR>1. 夕食の形態は, 自宅で作った食事の場合が週に4.8回であり, 週に1~2回は外食あるいはインスタントや冷凍のご飯もの・麺類・パスタなどが利用されていた。<BR>2. 夕食の主食は, 白飯が週に5.1回であったが, ほとんど毎日に白飯を食する者は半数程度であった。<BR>3. 夕食の主食が白飯以外の場合には, 単品摂取傾向にあり, 食事内容も整っていなかった。<BR>4. 夕食の副食では, 生野菜・サラダ, 野菜の炒め物の摂取頻度が高く, 素材では魚, 調理法では揚げ物の摂取頻度が極めて低かった。摂取頻度が低い食品や料理を食べない理由ならびに作らない理由では,「面倒」,「作り方がわからない」が多かった。<BR>5.女子学生が作る料理は, 肉料理と野菜料理が多く, 大豆料理は非常に少なかった。<BR>6.以上の調理の実態から, (1)主食の概念を認識させること, (2)野菜, いも, 大豆, 魚等の調理法を扱いやすい形から習得させること, (3)調理に「慣れる」ことにより作る「面倒感」を軽減させることが視点として捉えられた。このことから, 調理学実習を効果的に進めるための方法や具体的な内容を検討した。
- 日本食生活学会の論文
日本食生活学会 | 論文
- 北海道産クロテッドクリームの性状に関する研究
- タケ幼少体に含まれるビタミンB_12類似体の簡易同定と含有量の測定
- テーブルクロスの色が喫食者の心理に及ぼす影響--異なる室内照度下での検討
- 新たな魚醤製造法の開発
- 女子短大生の食行動に関する研究 : 食生活の実態と態度