猫の虚血性脳症と仮診断した1症例
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概要
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原因不明の神経症状を呈した2歳齢の猫に対し、MRI検査を実施したところ、右側中脳から左側脳幹、ならびに左側大脳から小脳の広範な領域にかけてT1強調像で等信号、T2強調像とフレア画像で高信号の異常所見がみられた。これらの検査結果から、脳浮腫の存在が強く示唆され、本症例の脳浮腫の原因を虚血によるものと仮診断した。治療として、グリセリンと副腎皮質ホルモンの投与を行ったところ、症状は改善し、第8病日にはほぼ正常な状態に回復した。その後約1年間、交通事故で亡くなるまで、この猫に症状の再発は認められなかった。
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