スイカ果実への機械的な肥大抑制強度の差が糖ならびに有機酸含量に及ぼす影響
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概要
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スイカ果実を一辺15,17.5および20 cmの3種の木製立方体容器に搬入し,肥大を機械的に抑制した.いずれの容器を用いた場合でも果実の形状は立方体となり,また,果実の大きさは容器の大きさに支配された.果肉色は20 cm区と対照区との間では差はなかったが,15 cm区と17.5 cm区は,特に果実中心部の果肉の着色が阻害された.果実の中心部と胎座間の全糖含量は,対照区に比べて15 cm区と17.5 cm区で低かった.また,20 cm区の全糖含量は中心部や胎座間では対照区と大差なく,皮境部で高かった.有機酸含量も果実肥大の抑制強度によって変化し,15 cm区や17.5 cm区では乳酸やコハク酸含量が対照区より顕著に高かった.以上より,一辺20 cmの立方体容器を用いて果実肥大を抑制すると,有機酸含量が低く,皮境部まで糖含量の高い果実を生産できる可能性が示唆された.
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