熱融着性ポリエステル繊維で固化した培地の種類が閉鎖型養液栽培におけるバラの切り花収量,品質および培養液組成の変動に及ぼす影響
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概要
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熱融着性ポリエステル繊維で固化させた培地素材の種類が,閉鎖型養液栽培におけるバラの切り花本数,品質および培養液組成に及ぼす影響について'アサミ・レッド(ローテローゼ)'を用いて調査した.切り花本数は,ロックウールと比較して,バーミキュライト(粒径1.5~2.0 mm,または6~7 mm)およびコイア(繊維長3 mm)では有意に大きかったが,パーライト(粒径0.6~1.5 mm,または2.5 mm)では有意に小さかった.切り花長は,パーライト小粒で小さかったが,切り花重に有意な差はなかった.定植18か月後の培地の大きさは,ロックウールおよびコイアで厚さのみわずかに小さくなった.定植18か月後の培地の硬度は,定植前と比較していずれの培地も同等であった.培養液のpHは,いずれの培地でも,ロックウールと比較して低く推移した.ECは,コイアで他の培地と比較して高く推移した.NH4-N濃度は,すべての培地で低下する傾向にあったが,他の無機成分濃度は,すべての培地で上昇する傾向にあり,コイアで特に高めに推移した.以上の結果から,バラの閉鎖型養液栽培におけるロックウール代替培地として,粒径1.5~2.0 mm,または6~7 mmのバーミキュライトおよび繊維長3 mmのコイアを固化させた培地が適すると判断された.
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