うどんこ病抵抗性'きゅうり中間母本農5号'の育成とその特性
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概要
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高温期(26℃以上)だけでなく,比較的低温期(20℃)においても安定したうどんこ病抵抗性を有する'きゅうり中間母本農5号'を育成した.これは雑草キュウリCS-PMR1,'シャープ1'(埼玉原種育成会(株))および'Rira'(Enza Zaden BV,オランダ)の交雑後代である.本系統のうどんこ病抵抗性は,2対の遺伝子,すなわち1対の主要な劣性遺伝子と,低温下での抵抗性を高める働きをする不完全優性遺伝子,によると推定される. 'きゅうり中間母本農5号'の果実特性は以下の通りであった.果実は約60 gと小型で,ベイトアルファ型キュウリに似ており,果面に溝はなく,イボおよびトゲもない.果皮色は濃緑色である.主枝および側枝に着果する.果皮は硬く,果肉はやや軟らかい.果実に苦みはない.熟果色は黄緑色だが,成熟時に果面にネットが発生する. 本中間母本は温度非依存型のうどんこ病抵抗性を有するキュウリ品種育成のための貴重な育種素材である.
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