'土佐文旦'におけるストレプトマイシン処理と摘果時期の違いが無核果実生産に及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
'土佐文旦'の無核果実の生産について検討するため,単植園栽培においてストレプトマイシン(SM)処理を行い,果実発育に有効な摘果時期を明らかにした.SM 500 ppm溶液を開花率1~5%,50%および100%のときに動力噴霧器で樹全体に3回散布することにより,種子形成が抑制され,完全な無核果実が生産された.また,不受精胚珠長が2 mm未満で食べやすく,じょうのうの分離が容易で剥ぎやすくなることが認められた.満開4週間後(6月6日)に葉果比120程度でSM処理樹の摘果を行った結果,最も商品性の高い3L級の果実が30%以上に達した.亜主枝当たりの着果数,果肉割合やクエン酸含量は慣行栽培の人工受粉果実とほぼ同様であった.これらのことから,単植園栽培においてストレプトマイシン3回処理と満開4週間後の早期摘果により,商品価値の高い'土佐文旦'の無核果実を生産できることが明らかとなった.
- 園芸学会の論文
園芸学会 | 論文
- 液状マルチ資材の散布がコマツナの生育, 収量ならびに地温に及ぼす影響
- 生分解性鉢による育苗がトマトの生育ならびに養分含有率に及ぼす影響 : 第2報定植後の生育(繁殖・育苗)
- 生分解性鉢による育苗がトマトの生育ならびに養分含有率に及ぼす影響 : 第1報定植前の生育(繁殖・育苗)
- トマトの開花期における小花柄の脱離過程
- トマト果実の完熟後における小果柄の脱離組織の形態的変化