煮沸法によるキクスタントウイロイド(CSVd)RNAの抽出
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概要
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CSVdの感染の有無をドットブロットハイブリダイゼーションで診断するため,RNAの抽出法を改良した. 1.キク成熟葉を等量のCTABバッファーで磨砕し,上清を煮沸して遠心分離し,上清に酢酸ナトリウムとイソプロパノールを加え,2Mの塩化リチウムに重層,遠心する方法でCSVd-RNAを抽出した.この煮沸法は,フェノールなどの劇物を必要としない安全な抽出法である. 2.ノーザン分析では,煮沸法で抽出されたCSVd-RNAの一部は分解されて低分子化したが,一部は分解されずに残存していた.この結果は,煮沸法で抽出されたCSVd-RNAを用いたRT-PCRで期待されるサイズのDNAが得られたことからも確かめられた. 3.CSVdを保毒したキク葉をCTABバッファーで磨砕し,煮沸法およびフェノール抽出で精製したRNAをドットブロットハイブリダイゼーションで検出したところ,煮沸法はフェノール抽出よりかなり強いシグナルが得られ,CSVdの検出感度が高いことが分かった.
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